白いトンネルを くぐりぬけてそっと立つ 旅の支度終え 南風を待つ 峰のつぎ目を 一里塚に歩は進む 緑のささやき 往来を包む 花は儚げに笑み 鳥は優しく歌う 青の循環 時の契り思い出す 別れを交わして いつか巡り合う 種は息吹に 満ち足りて透き通る 黄金を求めて 遙か空を追う 赤くまどろみつつ 海の果てにとける今日 帳の向こうで また明日は萌ゆ  風は穏やかに踊り 月はおぼろに語る 地の果てを見出して ざわめくいのちを聴く ひそやかな黒を解いて 揺れる白に落ちる